過払い金返還請求訴訟における被告プロミスの答弁書

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  • プロミスの答弁書の概要

    過払金返還請求訴訟を起こすと、被告プロミスは、初回の口頭弁論(第一回口頭弁論)前に答弁書を提出します。
    簡単に言うと、原告の訴状に対する被告の反対意見表明です。
    さて、大手のサラ金(貸金業者)のプロミスの答弁書を掲載します。
    最初に原告の請求を棄却するとあるので身構えてしまいますが、後のページに和解条項案があり、過払い金過払金そのものについては支払ってくれるようです。でも私、原告は、過払い金だけでは納得しません。手間のかかる訴訟まで持ち込まれたんですから(相手は訴訟前の和解では、”裁判するならどうぞ”という態度だった)過払い金+利息をとるため、がんばります。
    要約すると、
    (1)過払金の存在は認める。つまり"みなし弁済"の否定を認める、法定利息を超える分は無効なので債務者(原告)に返還します。
    (2)被告は"悪意の受益者"ではない。過失ある善意者であり、過払金にたいする年5%の過払利息は認めない。
    (3)原告はたびたび返済が遅れているのでその分の遅延損害金を過払金から差し引く(この訴訟の場合は、21402円減額する)
    これに対して、原告側は、準備書面で反論します。(2)、(3)について否定します。これは後日掲載します

    過払金返還請求訴訟におけるプロミスの答弁書

    平成20年(ハ)第XXX号 過払い金返還請求事件
    答弁書
    原告 XXX
    被告 プロミス

    平成20年○月△日
    ZZZ簡易裁判所 訴訟AA係 御中

    被告 YYY
    代表者代表取締役 NNN

    被告の送達先の届出

    住所
    電話番号
    FAX番号

    第1 請求の趣旨に対する答弁
    1.原告の請求を棄却する。
    2.訴訟費用は原告の負担とする。
    との判決を求める。

    第2 請求の原因に対する答弁
    請求の原因について
    契約の締結と甲第1号証の取引は認める。
    その余は否認もしくは不知。

    第3 被告の主張
    1.悪意の受益者について
    民法704条の「悪意」とは、法律上の原因の無いことを(現実に)知りながら利得をした者であり(最判昭和37年6月19日)、過失ある善意者は含まれないとするのが通説である。とすると、貸金業者が過払金につき「悪意」といいうためには、過払状態になっているかもしれないという認識では足りず、過払金が確実に発生しているという認識が必要である。法に則った営業を行い、金融庁等の通達に従って、法17条・18条書面を交付している被告のような金融業者が、取引継続中において、自らの取引についてみなし弁済成立の余地は一切なく、過払金が確実に発生していると認識することは考えられない。利息制限法引き直し計算は、利用者が任意整理や破産などの申し立てを行い、継続的取引関係(リボルビング契約)が終了に向かったような場合に初めて行うのが実務である。被告が業務遂行の際当然に上記の引き直し計算をしていたことを推認するべき事実は無い。貸付・弁済の状況を把握していることは、上記引き直し計算をしたことと同じではないのである。 法及び各種通達に沿って営業を行っている被告が、数百万件に及ぶ膨大なリボルビング契約のすべてについてその契約の継続中に利息制限法に引き直した計算を行うことは膨大な費用と労力を必要とするものであって、法に照らしその必要は無く、その義務も無い。被告は原告に対し、法17条・18条書面を交付した。その都度法や通達の改正にそって、その当時主流だった解釈に基づいて業務を変更している。よって、みなし弁済が適用されるものと考えていたことには合理性があり、仮に適用がないと評価されたとしても、それは昨今の最高裁判所の裁判例によって要件が厳格化されたことによるためで、そのような判断がされるまでは被告がみなし弁済の適用がないことを認識して利息制限法を超過する利率による利息を受領したわけではなく、利得の発生時に悪意であるわけではない。被告においては訴状が送達され争いが起こって初めて利息制限法所定の制限利息に引き直して計算するのであり、さらに法43条の適用がないとされた後でなければ、法律上の原因なく利得したことは知りえないのであるから、被告が悪意となるのは早くとも訴状送達時(平成20年YY月ZZ日)である。

    2.損害金利率の適用
    被告間の取引内容については別紙計算書記載の通りであり、原告は支払いの遅れが多数あり。
    原告と被告のあいたに定められた期限の利益喪失の約定は、同契約に定めらえた約定利息が利息制限法所定の利率を超えるものであったとしても、利息制限法の定められた損害金利率まで無効とするものではない。社会通念上、消費貸借契約において期限の利益喪失の過怠約款条項は一般的なものであり、期限の利益の定めに関する特約が存在する以上、支払期限に未払いが生じた場合においては期限の利益を喪失し遅延損害金(平成12年5月31日は年29.20%平成12年6月1日以降は年26.28%)の支払義務が発生すると解するするのが相当である。これが認められないとすると、約定日の設定すら意味のないものとなり、いくら未払いが生じても関係の無い、著しく債務者にとり都合のよい契約となってしまう。また被告の開示した甲第1号証(お取引照合表)でわかるようにそこには取引日、入金額、遅延日数の記載もある。原告が被告との取引において、原告が返済を送れた事実は否定できず、甲第1号証の「お取引照合表」に基づき、約定支払期限を超過した取引につき利息制限法に定める損害金計算で再計算した結果、別紙計算書の通り原告の被告に対する過払元本は金BB万CCCC円となる。

    3.当日は出廷できないため擬制陳述でお願いする。

    本件取引に当たって、原告は被告との間で、原告が被告に対して貸金の利息として制限超過利息を支払う旨を合意しており、原告は、かかる合意に基づき、被告に対し、任意に制限超過利息を支払ったものである。そもそも契約とは相対立する当事者双方の意思表示が合致することで初めて成立するものであり、被告は現在本件訴訟が提起されていることに困惑を覚えると共に、昨今のマスコミ報道の影響による不当利得返還請求案件の急激な増加に驚きを隠せない。

    しかしながら、被告は長引く裁判は本意ではなく、原告の同意が得られるのであれば早期紛争解決による和解を希望する。もし、原告の同意が得られるのであれば、以下の内容で和解に代わる決定をお願いしたく上申いたします。

    原告の同意が得られ、和解が整った場合は、被告は請求の原因につき争わない。

    和解条項案

    (1)被告は原告に対し、本件解決金として、金○○万円の支払義務があることを認める。
    (2)被告は、原告に対し、前項の金員を平成XX年YY月ZZ日限り、原告の指定する口座に振込んで支払う。(原告の振込先口座を聴取願います。)
    (3)原告は、その余の請求を放棄する。
    (4)原被告間には、本条項に定めるほか債権債務のないことを相互に確認する。
    (5)訴訟費用は、各自の負担とする

    添付書類
    1.別紙計算書

    以下略

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